ゴルフクラブは重さとバランスが重要!自分で測定する方法を紹介します

この記事では、ゴルフクラブのスペック(重さ、長さ、バランス)を自分で手軽に測定する方法を紹介します。

「ゴルフの練習を頑張っているのに、なかなか上達しない。」
「いつになってもダフリやトップが治らない。」

そんな悩みを抱えるゴルファーは多いのではないのでしょうか。

「自分の練習が足りないから。」と自分の腕前のせいにしがちですが、もしかしたらゴルフクラブのセッティングに問題があるのかもしれません。

でも、クラブのセッティングと言っても何を指しているのかよくわからないですよね。そんな方のために、クラブのセッティングのポイントを見ていきましょう。

次の項目ではゴルフクラブの代表的なスペック(計測値)を挙げました。

これらのスペックのドライバーからアイアン、ウェッジに至るまでの流れが、クラブのセッティングを考える上でとても重要になります。

ゴルフクラブの主なスペック

ゴルフ初心者が気にした方が良いゴルフクラブの基本的なスペックを挙げてみましょう。

  • ゴルフクラブの長さ
  • ゴルフクラブの重さ
  • ゴルフクラブのバランス

この3つは絶対に押さえておきたいポイントです。

これらはゴルフクラブのカタログを見れば書いてありますが、メーカーによって測定方法が違ったり、クラブの製造ばらつきによってカタログ値と異なったりする場合があるので、参考程度にしかなりません。

でも、ご安心ください。これらの3つは自分で簡単に測定することができます。まずは自分のゴルフクラブのスペックを把握することが上達への第一歩です。

スペックの計測に必要な道具

ゴルフクラブのスペックの計測に必要な道具はたったの2つです。ご家庭にもあるかもしれませんが、もし無ければ今後のためにも揃えておくと良いかもしれません。

まずはメジャーです。ゴルフクラブの長さを測るのに使います。

続いて秤(はかり)です。ゴルフクラブの重さを量るのに使います。料理用の1g単位のもので十分です。

ゴルフクラブの長さを測定する

ゴルフクラブの長さと言ってもどこからどこの長さを測れば良いのでしょうか?

まず、クラブヘッドのソール(底面)の延長線とシャフトの延長線の「交点」を求めます。そして、「グリップエンドから交点までの長さ」がゴルフクラブの長さです。

よくわからない方はイラストを参考にして、メジャーで測定してみましょう。通常はドライバーが一番長く、アイアン、ウェッジと番手が下がるにしたがい、グラブの長さは短くなります。

なお、ゴルフクラブの長さの単位は「インチ」になります。「センチメートル」から「インチ」への換算は以下の換算式を使います。

●インチ = ▲cm × 0.393701

例えば、ドライバーの長さが114.5cmの場合、単位をインチに直すには以下の計算をします。

114.5 cm × 0.393701 = 45.08 インチ

ということで、ドライバーの長さは45.08インチです。

ゴルフクラブの重さを測定する

ゴルフクラブの重さを量るのは簡単です。ゴルフクラブ全体をはかりの上に置くだけです。

通常はドライバーが一番軽く、アイアン、ウェッジと番手が下がるにしたがい、グラブの重さは重くなります。

なお、ゴルフクラブの重さの単位は通常は「グラム」で構いませんが、後でバランス値を計算する際に「オンス」に換算する必要があります。

「グラム」から「オンス」への換算は以下の換算式を使います。

●オンス = ▲g × 0.035274

例えば、ドライバーの重さが312gの場合、単位をオンスに直すには以下の計算をします。

312 g × 0.035274 = 11.0 オンス

ということで、ドライバーの重さは11.0オンスです。

ゴルフクラブのバランスを測定する

ここから少し難しくなりますが、できるだけわかりやすく説明します。

ゴルフクラブのバランスとは?

同じ長さ、同じ重さのゴルフクラブでも、実際に手に持って振ってみると重量感がまったく違うことがあります。これはバランスが異なるためです。

簡単に言うと、長さ、重さが同じだとしても、ゴルフクラブの重心位置が異なるためです。

重心位置が手元に近いほど軽く感じますし、手元から離れるほど重く感じます。例えば、クラブを逆さに持つと軽く感じますよね。

この重さの感覚を数値化したのがバランスです。バランス値が大きいほど、スウィングした時にクラブが重く感じます。

ゴルフクラブのバランスを計算する

ゴルフクラブのバランスを計算するには少し手間がかかります。まずはゴルフクラブの重心位置を求めます。

重心位置はクラブヘッド側とグリップエンド側の重さが釣り合う点です。

人差し指の上にシャフトを乗せ、シャフトが水平になる人差し指の位置がそのクラブの重心位置です。そして、グリップエンドから重心位置までの長さを測ります。

あとは計算をするだけです。バランス値を計算するために必要な値は、上で計測した値のうち以下の2つです。

  • クラブの重さ(W:オンス)
  • グリップエンドから重心位置までの長さ(L:インチ)

それでは計算してみましょう。

計算にはエクセルなどの表計算ソフトがあると便利です。表計算ソフトを持っていない場合は、Googleの表計算ソフト(Googleスプレッドシート)が無料で使えるので便利です。

(計算値1)=(L – 14)× W
(計算値2)=(計算値1)× 0.57 – 97

計算値2がゴルフクラブのバランス値に対応します。

以下のような対応関係にあるので、計算値2を四捨五入するとバランス値が求まります。C9やD0はよく見るバランス値ですね。

A→B→C→D…、1→2→3→4…と進むほど、バランス値は大きくなり、スウィングした時にクラブを重く感じます。

バランス値 計算値2 バランス値 計算値2 バランス値 計算値2
A6 1 B8 13 D0 25
A7 2 B9 14 D1 26
A8 3 C0 15 D2 27
A9 4 C1 16 D3 28
B0 5 C2 17 D4 29
B1 6 C3 18 D5 30
B2 7 C4 19 D6 31
B3 8 C5 20 D7 32
B4 9 C6 21 D8 33
B5 10 C7 22 D9 34
B6 11 C8 23 E0 35
B7 12 C9 24 E1 36

一例として、私が持っているドライバーのバランス値を計算してみました。

クラブの重さ:312g → 11.01オンス
グリップエンドから重心位置までの長さ:85.4cm → 33.62インチ

(計算値1)=(33.62 – 14)× 11.01 = 216.01
(計算値2)=(計算値1)× 0.57 – 97 ≒ 26

「計算値2」が26になりました。上のリストの「26」のところを見ると「D1」に対応するので、私のドライバーのバランスは「D1」になります。カタログの値と一致しています。

このようにして、すべてのゴルフクラブのバランス値を計算してみましょう。エクセルなどの表計算ソフトを使えば簡単に計算できます。

スポンサーリンク


スペックをグラフにまとめて分析する

ゴルフクラブの長さと重さ

それではゴルフクラブのセッティングの分析をしてみましょう。一番基本的なのはゴルフクラブの長さと重さの関係です。

エクセルなどの表計算ソフトで「横軸にゴルフクラブの長さ」「縦軸にゴルフクラブの重さ」の折れ線グラフ(散布図)を描いてみましょう。

理想的なゴルフクラブのセッティングは、ドライバーからアイアン、ウェッジのすべてのクラブがほぼ一直線上に並ぶことです。ゴルフクラブの長さと重さの関係に一連の流れがあるので、どのクラブもリズム良く振ることができます。

初心者によく見かけるクラブセッティングに、「ドライバーの重さの割にフェアウェイウッド(3W、4W、5W…)が軽い」というものがあります。この場合、フェアウェイウッドが軽すぎるので、振り急いでミスショットしやすくなります。

参考までに私のゴルフクラブ(1W、5W、3U、4U、5I〜9I、ウェッジ3本)の長さと重さの関係をグラフにしてみました。

右の紺色のプロットが1Wと5Wです。オレンジ色のプロットがユーティリティ、アイアン、ウェッジです。ほぼ一直線に並んでいることが確認できます。

よく見ると左から2個目のプロットだけ飛び出ています。これはセッティングのミスでしょうか?

実は意図的にこのクラブだけ重さを重くしています。私はバンカーが苦手なので、このクラブだけ重いシャフトを装着させて、バンカー専用のクラブとしています。

クラブの重さでスウィングの軌道が安定するので、苦手だったバンカーショットが今では普通に打てるようになりました。それもクラブセッティングを見直した結果です。

ゴルフクラブのバランス

平均的な男性用クラブのバランスはD0〜D1が一般的です。

ウェッジはゆっくり振るのでバランスがD3、D4でも問題ありませんが、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンはバランスが±1の範囲内に収まるようにするのが目安です。

クラブの長さと重さの関係を一直線になるようにし、バランス値を揃えておくと、どのクラブでも同じタイミングで振れるようになります。

そうすれば、ダフリやトップなどのミスショットも減らすことができるでしょう。

まとめ

初心者のうちはクラブセッティングまで考える余裕はないかもしれませんが、バランスの取れたクラブセッティングで練習をすれば、スウィングに変な癖がつかずに上達も早まることでしょう。

とは言っても、あまり神経質になる必要はありません。ゴルフクラブにはシャフト硬度、振動数、キックポイントなど、クラブの特性を表す要素はたくさんあるからです。

初心者のうちは今回の「長さ」「重さ」「バランス」は参考程度にとどめ、クラブ選びをする際の楽しみが一つ増えたと、軽い気持ちで考えておくのが良いでしょう。

こちらの記事も合わせてどうぞ!

コメント

この記事へのコメントはありません。

コメントする

CAPTCHA