「ダフった〜。」多くのゴルファーがこの言葉を一日に何度も発していることでしょう。でも、ゴルフをこれから始めようとしている人には「ダフったって何?」と思うかもしれません。
このように、他のスポーツと同様、ゴルフにはゴルフ独特の言い回しがあります。正式なゴルフ用語はネットで調べればたくさん出てきますが、普段アマチュアゴルファーが口にする言葉は調べてもなかなか出てきません。
「これからゴルフを始めたいんだけど、周りに教えてくれそうな人はいないし、言葉とかよく分からないし。」
そんな方のために、ゴルファーが普段使うゴルフ言葉を実際の使用例とともに紹介します。
「ダフリ」はボール手前の地面を掘ること
「ダフリ」というのはクラブでボールを打つ時に、ボールではなくボールの手前(右打ちの人はボールの右側)の地面を叩いてしまうことです。
アイアンの場合は地面を叩くとそのまま地面を掘ってしまいます。ボールの手前の地面を叩くので、ボールよりも土の方が遠くに飛ぶというとても悲しい結果になります。
「ダフリ」の使用例
ピンまで残り100ヤード。このホールでパーを取れば念願の100切りよ。頑張って!
よし、ここは得意のピッチングウェッジでベタピン狙いだ!
「グサッ!」(地面を掘った音)
うわ〜、ダフった〜。夢の90台が・・・。
こんな感じで使います。グリーンの近くでダフる精神的ショックが大きく、その後続けて2度3度ダフることがあるので注意しましょう。
「トップ」はボールの頭を叩くこと
「トップ」はクラブでボールを打つ時に、アイアンの刃の部分でボールの側面もしくは上面を打ってしまうことです。トップするとボールは上に飛ばずに地面を這うように飛んでいきます。
ダフった時はボールはほとんど飛びませんが、トップの場合は比較的ボールが飛ぶので被害が少ないです。しかし、グリーン周りでトップするととても悲惨な事態になります。
「トップ」の使用例
ピンまで残り40ヤードよ。グリーンも平らだし、このホールはバーディーが狙えるわね!
よし、ここは得意のアプローチウェッジで軽く寄せて、楽々バーディーだな!
「カツッ!」(トップした音)
うわっ、トップした!!! えっ、奥はOBなの? 終わった・・・。
こんな感じで使います。グリーンの手前でトップすると悲惨です。グリーンの奥はOB、バンカー、深いラフが多く、トップが原因で大叩きになることが多いです。
「テンプラ」はボールの下を叩いて真上に上がること
「テンプラ」と言ってもエビの天ぷらではありませんが、言葉の由来は日本食の天ぷらです。
ティショットを打つ時はボールをティアップしてドライバーで打ちますが、ボールがドライバーのフェース(面)に当たらずに上面(クラウン部)に当たることを「テンプラ」言います。
ボールがドライバーの上面に当たると、ボールは前へ飛ばずに空高く上がります。そして、100ヤードも飛ばずに目の前に落下します。
自分の真上にボールを打ち上げ、自分のいる場所にボールを落としたツワモノも見たことがあります(飛距離0ヤード)。私の友達のことです。
「ボールが空高く上がる」→「ボールをあげる」→「揚げる」→「天ぷらを揚げる」、という連想から「テンプラ」と呼ぶようになったようです。
「テンプラ」の使用例
このホールはドラコンだから頑張ってね!
よ〜し。このホールは広いから、ティーショットは思いっきりかっ飛ばすぞ〜!
「カツッ!」(テンプラした音)
うわっ、テンプラかよ〜。50ヤードしか飛んでないし・・・。
こんな感じで使います。1番ホールでみんなが見てる前のティーショットで「テンプラ」を打つと少し恥ずかしいです。
強い逆風(アゲインスト)の時にテンプラを打つと、ボールが風に押し戻されて後ろに飛んでいってしまうので注意しましょう。実際、私は強風の日にテンプラを打って、後ろに30ヤード飛ばしたことがあります。
あと、テンプラするとドライバーの上面(クラウン部)に傷が付きます。傷は結構目立つので、テンプラが出るうちは友達や先輩からドライバーを借りるのはやめましょう。
「シャンク」はボールがクラブの根元に当たること
「シャンク」はゴルフ初心者だけではなく、上級者でもたまに出る厄介なものです。アイアンでボールを打つ時にフェース(面)ではなくシャフトの根元(ホーゼル)の部分にボールが当たると、ボールが右斜め60度というあり得ない方向に飛んでいきます。
ボールが右斜め60度の方向に飛んでいくので、OBにや林の中にボールが入ってしまうこともあります。また、一度シャンクが出ると、その後2度3度とシャンクが続くというのがシャンクの特徴です。
「シャンク」の使用例
ティーショットはナイスショットだったわね。フェアウェイのど真ん中よ。グリーンを狙えるわね!
う〜ん、グリーンまで残り150ヤードか〜。より、ここは7番アイアンでパーオンするぞ!
「ペシッ!」(シャンクの音)
あちゃ〜、シャンクかよ〜。OBか・・・。
本当に「ペシッ!」っと聞こえるのでシャンクの経験がない人でも「これがシャンクか。」とすぐにわかります。
「チーピン」はボールがバナナのように曲がること
ティショットをドライバーで打つ時、ボールが右に曲がることを「スライス」、左に曲がることを「フック」と言います。
でも、フックよりもさらに強烈に、まるでバナナのように「ギュイーン」と左に曲がる場合があります。これが「チーピン」です。
チーピンのボールは順回転(前に転がる回転)しているので、ボールが地面に落ちてからもコロコロと良く転がります。左に林やOBがあるホールでは被害が甚大です。
「チーピン」の使用例
このホールは左サイドはずっと崖が続いているから、ティショットは気を付けてね!
大丈夫、大丈夫。今日はドライバーが調子いいから。
「スパーン!」(気持ち良く打った音)
「ギュイーン」(ボールが曲がった音)
うわ〜、チーピン出たよ〜。あっ、崖の下に・・・。
チーピンはなぜか左にOBや崖がある時に限ってよく出ます。左を意識しすぎて体の動きが止まることが原因と言われています。
左側にOBや崖がある時は、むしろ思い切って左の方に振り切った方がチーピンは出なくなります。
「ホームラン」はバンカーから飛ばし過ぎること
野球の「ホームラン」は点数が1点入るので嬉しいことですが、ゴルフの「ホームラン」は失敗した時に使う嬉しくない言葉です。
グリーン周りにはたくさんのバンカー(砂の窪地)があります。アマチュアゴルファーはバンカーを苦手にしている方が多いですが、そんなアマチュアゴルファーがグリーン周りのバンカーでよくする失敗が「ホームラン」です。
バンカーからボールを出すには、サンドウェッジ(SW)でボールの手前にクラブを落とし、砂と一緒にボールを運ぶエクスプロージョンという打ち方をします。
砂を爆発させてボールを飛ばすイメージです。うまく行けば、砂とともにボールがバンカーの外に飛んでいきます。
バンカーでは打ちたい距離の3倍の距離を打つつもりでスウィングすると、ちょうど良い距離感になります。砂の抵抗の分だけ力が弱められるからです。
でも、ダフリを意識しすぎるとボールを直接打ってしまいます。すると、3倍の距離感でボールを打っているので、本当に3倍飛んで行ってしまいます。これが「ホームラン」です。
「ホームラン」の使用例
さっきはダフってバンカーに入れちゃったけど、ここから上手く寄せればこのホールはパーで上がれるな!
頑張ってね!
「カツン!」(ボールを直接打ってしまった音)
ひえ〜、ホームランだ〜。えっ、奥はOBなの???
まとめ
いかがでしたか。ラウンド中にゴルフ初心者がよくするミスショットとともに、その時についつい口にしてしまう言葉を会話形式で説明してみました。
一日でも早く、このような言葉を使わないように、ゴルフが上手くなれるといいですね。
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